DOT
DOT
3チャンネル・ユークリッド・シーケンサー
3 channel euclidean sequencer
Dnipro Modularの"DOT"は、たった6HPのシステムですが、リズミカルなトリガーを管理するための機能を満載しています。ディープでインテリジェンスな知能がプログラミングされており、ノブを回すだけであらゆるドラムパターンをクリエイトし、様々なパルスやクロックのディバイドを実現できます。
各チャンネルごとに、ユークリッドアルゴリズムでパターンを自動作成できるEUCLIDモードと、TR-808ドラムマシンのようなマニュアル打ち込みのXOXモードの2モードを利用できます。出力される各トリガー信号はこれらのミックス信号となるため、モード間を行き来しながら、リアルタイムでリズムパターンを次々と展開させることが可能です。
例えばリズムの基本になるビートをXOXモードで打ち込んでおき、そこにEUCLIDのバリエーションを加える(操作はノブ操作のみ!)と、安定したビートを保ちつつ、偶発的な要素を加えたリズムパターンを自在に操ることができます。さらにユークリッドのフィル数や、パターンの長さ、オフセットを変更すれば、ポリリズムパターンなど多くのバリエーションを表現できます。
CV入力は、フィル/パターン長/オフセットに、各チャンネルごとに個別に割り当てることができます!さらに複雑なリズムプログレッションを実現できます。
その他、パフォーマンスにたいへん便利なMUTEモードや、ラチェット設定、リアルタイムレコーディング、CVでの保存パターン切替、スウィング(シャッフル)機能など、6HPに存分に詰め込まれたすべての機能は、驚くほどシンプルに操作でき、最高のパフォーマンスを約束します。また、超低レイテンシーで安定したクロッキングを提供する基本性能も超ハイクラス、タイトなビートを刻みます。
複数台のDOTをリンクすれば、2台×3ch=6ch構成でもまだ12HP。多機能、多チャンネルのトリガー環境を省スペースに構築できます。
General features:
• 3チャンネル(6HP)トリガー・シーケンサー
• ユークリッド・パターン・ジェネレーターとXOXステップ・プログラミングの2モード
• リアルタイム・マニュアル・レコーディング
• 各チャンネルにバイポーラCV入力(各ChごとにFILL,LENGTH,OFFSETを割り当て可能)
• パターンのセーブ/ロード
• プログラム可能なラチェット
• スウィング(シャッフル)設定
• インターフェースの上下を反転可能
• 安定したクロッキング(ウルトラ・ロー・レイテンシー仕様)
• 複数のDOTモジュールのリンク接続可能(クロックとリセット信号を共有)
Technical details
• 6HP(奥行42mm)
• +12V:70 mA
• -12V:7mA
• 5V:0 mA
• 4ms, 7Vトリガー
user guide
DNiPRO DOTは、ポリメトリック機能を備えた3チャンネルのトリガーシーケンサーです。
ディスプレイには、3チャンネル毎に2×8=最大16ステップのトリガートラックが表示されます。各トラックには専用のボタン、トリガー出力、CVインプットがあります。クロックとリセット入力は全トラック共通です。
クロック入力にパルス信号を入力することでシーケンスが開始します。
ボタンを押してアクティブなトラックを選択し、エンコーダーの回転と押下でトラックを編集します。各トラックは、EUCLID(ユークリッド)モードとXOXモードの2つの【レイヤードパターン】で構成されます。2つのモードはエンコーダーを押す度(ポン押し、長押しではありません)に切り替わります。EUCLIDモードで入力されたトリガーは、ディスプレイ上に緑色のドットで表示され、XOXモードで手動入力されたトリガーは赤色のドットで表示されます。出力されるトリガーはこれらのミックスとなるため、例えば基本となるビートの骨格をXOXモードで打ち込み(赤いドット)、バリエーションをEUCLIDモード(緑のドット)でノブを回すだけで調整できます。
EUCLID MODE
EUCLIDモードでは、ユークリッドアルゴリズムに基づくユークリッドパターンを生成できます。エンコーダーで編集できるパラメーターは、FILL、LENGTH、OFFSETの3つです。ボタンを押す度にボタンの色が変化して各モードを表します。
・FILL(ボタンの色=緑色)
エンコーダを回して、各チャンネル毎のユークリッド・アルゴリズムを設定します
・LENGTH(ボタンの色=赤色)
エンコーダーを回して、各チャンネル毎にパターンの長さを調整できるため、ポリリズム構成に便利です。
・OFFSET(ボタンの色=黄色)
エンコーダーを回して、パターンにオフセットを適応することでバリエーションと選択肢を拡大します。
*NOTE
LENGTHパラメーターとOFFSETパラメーターは、どちらもXOXパターンとEuclidパターンの両方に適応されます。
XOX MODE
XOXモードでは、伝統的なTR-808ドラムマシンのようなステップシーケンス方式でトリガーを手動で打ち込むことができます。XOXモードに入るには、ユークリッドモード時にエンコーダを1度クリックしてください(ユークリッドモード時は緑色に点灯していたボタンLEDが赤色になります)。エンコーダーを回してトリガーをセットしたいステップ位置を選択し、エンコーダーを押してトリガーを設定します。打ち込まれたトリガーはディスプレイ上に赤いドット(点)で表示されています。もう一度同じ位置でエンコーダーを押下すればトリガーは消去されます。
この状態のまま(XOXモード)で、他のチャンネルのボタンを押せば、今度はそのチャンネルのボタンLEDが赤色に変わり、引き続きXOXモードのままで、他のチャンネルのトリガーの手動打ち込みが可能です。
XOXモードを終了して、EUCLIDモードに戻りたい場合は、赤く点灯しているボタンLEDを押してください(ボタンLEDが緑色に変わりEUCLIDモードになった事を示します)
また、後記するOPTIONAL MENUで説明しますが、すでに制作したユークリッドパターンをXOXに変換してマニュアル編集することもできます。
MENUES
DOTには、グローバルメニューとオプションメニューの2つのメニューが用意されており、さらに追加のツールや設定もあります。
「グローバルメニュー」に入るには、エンコーダーを1秒間長押しします。エンコーダーを回して4つのメニューページをナビゲートできます。 グローバルメニューを終了するには、エンコーダーをもう一度押してください。
「オプションメニュー」に入るにはチャンネル(トラック)ボタンを長押しします。エンコーダーを回転するとディスプレイのアイコンが変更され、メニューをトグルします。希望のメニューになったらエンコーダーを押してメニューに入ります。選択されているトラックに機能を適用したい場合には、エンコーダーを押します。そのチャンネルのボタンを押すとメニューを終了します。異なるチャンネルのボタンを押すと続けて編集できます。
GLOBAL MENU
グローバルメニューには現在5つのページが用意されています。エンコーダーを回してページをトグルします。
● CV IN SETTINGS PAGE
各トラックには、専用のバイポーラCV入力があります。 各CV入力の適応先は、画面の下部にある各チャンネルごとのドット(2つの点)の色で判別できます。緑色=FILL(ユークリッドのフィル)、赤色=LENGTH(パターン長)、黄色=OFFSET(オフセット値)です。チャンネルごとに異なるパラメータをCV制御できます。
CV入力は、-5〜 + 5 v、または通常の0〜 + 5vのバイポーラ信号を受信可能です。
● RECORD
RECORD機能を使用すればリアルタイムレコーディングが可能です。各トラックボタンをタップして、ユーザーパターンをレコーディングします。トラックボタンを長押しすることでクリアできます。入力は自動的にクオンタイズされます。
● INITIALIZE TRACK
トラック毎にパターンデータを初期化(消去)します。消去したいトラックのボタンを1度押すとLEDが点滅します、そこでもう1度ボタンを押したときにそのトラックが消去されます(誤ってデーターを消去しないような配慮です)。
● LOAD/SAVE
LOAD/SAVEの表示になるまでエンコーダを回すと、上の2つのトラックボタンが緑色と赤色に点灯しています。緑のボタンを押すとプリセットのロード、赤色のボタンを押すとパターンの保存です。次のページで、エンコーダーを回転させると16個の使用可能なスロットがトグル移動しますので、呼び出し、または保存したいスロットの1つを選択します。ロードまたはセーブを実行するには、もう一度点灯しているトラックボタンを押します(ロードしたい場合なら緑のボタン、セーブしたいのなら赤のボタン)。これで選択したスロットに3つのトラックすべてをロード/セーブできます。エンコーダーを押して終了します。
● MUTE
3つのトラックを任意でミュート/ミュート解除できます。シンプルながらトラックごとのミュートは、ライブパフォーマンスの強力なツールです!
OPTIONAL MENU
オプショナルメニューにアクセスするには任意のトラックのボタンを長押ししてください。ディスプレイにそれぞれのアイコンが表示されます。エンコーダーを回せばアイコンを変更でき、希望のアイコンになったら、エンコーダーを押すと、そのメニューに入ります。
● RATCHET
トラックごとの任意の場所にラチェット(連打)を設定できます。
操作方法:3つのトラックのうち1つのボタンを長押しする→RATCHETアイコンになるまでエンコーダーを回す→エンコーダーを押す→ディスプレイがRATCHET設定画面に変わる→エンコーダーを回してRACHETを打ち込みたいステップに合わせる→エンコーダーを押すとRATCHETが設定される(もう一度押すと解除)→設定が終わったらもう一度同じトラックのボタンを押す(続けて違うチャンネルにRATCHETを設定したい場合にはそのトラックのボタンを押せば続けて編集できる)
● ERASE
パターンステップを消去したい場合に使用します。グローバルメニューのINITIALIZE TRACKとの違いは、この機能は現在のモードに応じてデータを消去する点です。つまり、DOTがXOXモードの場合はXOXパターンが消去され、現在のモードがユークリッドの場合はユークリッドパターンが消去されます。
● EUCLID TO XOX CONVERT
アクティブなトラックのEuclidパターンをXOXパターンに変換します。ユークリッドで作ったパターンを手動で修正・編集したい場合に便利です。。
● SWING
上側の2つのトラック(チャンネル)ボタンを同時に長押しすると、スイングパラメータページに入ります。 エンコーダーを回転させ、パターンに任意のスウィング(シャッフル)を適応できます。
AND MORE...
・インターフェースのDOT(の動く方向)を上下逆にすることができます。 これを行うには、エンコーダーを押しながらモジュールの電源を入れます。トラックがロードされたらエンコーダーを離します。通常はドットは上から下へ流れますが、逆の下から上の流れになります。もう一度この操作を繰り返すと元に戻ります。
・複数台のDOTをリンクすることが可能です。リンクするにはリンクケーブル(付属)で2台のDOTを接続します。リンクされたスレーブモジュールは、マスターモジュールのクロックとリセット入力を共有します。スレーブモジュールを設定するために入力されるパッチは独立して実行されます。
META MODE
保存したパターンをCV(またはエンコーダー)でリアルタイムに切り替えることができます。3つすべてのボタンを同時に押すとMETAモードがアクティブになります(すべてのボタンがすばやく点滅し始めます)。
このモードでは、エンコーダーを回すだけで(回す度にモード1→16をトグルでリアルタイムに切り替えできます!エンターを押す必要はなく回すだけです)、またはCV IN1にCVを適用することで、保存されたパターンを切り替えることもできます。CVIN2とCVIN3はラチェット機能に割り当てされます。
NOTE:
このモードに入ると、現在のパターンがネイティブスロットに保存されるため、これをホットキーとして使用してクイックな保存に利用できます。