DRM2
BUGBRAND "DRM2"は、ドラムやパーカッションにフォーカスしたエンベロープを装備したフルアナログ・シンセサイザーです。アナログのドラムシンセ/ドラムボイスとして、さらにその範囲を超えたアナログ・シンセボイスとして広範囲にご利用いただけます。
信号はオシレータ→フィルタ→アンプという伝統的な減算方式で、コントロールセクションには2つのディケイエンベロープとサンプル&ホールドが用意されています。
ハイスペックな回路ブロック、内部モジュレーションルーティング、多様なCV I/Oで構成されたDRM2は、おそらくこれまでに製造された中で最もパワフルなアナログのドラムボイスです!
- バナナパッチケーブルやインターフェースケーブルは付属していませんので別途お買い求めください。
DRM2は、サウンド&アンプとコントロールから成る2つの主要パートで構成されています。回路ブロックを中心に内部/外部ルーティングが構築されています。(ブロックダイアグラム参照)
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- サウンド・セクション - オシレーター、フィルター、アンプ
- - コントロール・セクション - 入力プリアンプ/トリガープロセッサー/ベンドエンベロープ/アンプエンベロープ/サンプル&ホールド
Oscillator
極めてワイドレンジ(パネルコントロールにより約1Hz~10kHz、CVモジュレーションによりさらにワイドレンジになります)で、正確かつ安定したボルテージ制御のトライアングルコアオシレーター(VCO)。Bend EnvとWhite Noise、Sample & Holdによる内部モジュレーションと、2つのエクスポネンシャル1V/Oct外部入力(1つはアッテネーターと位相反転機能付き)を備えています。
Filter
ローパス/バンドパス/ハイパス出力を提供するボルテージ制御の12dB/Oct、ステート・バリアブル・フィルター(VCF)です。たいへん正確で安定しており、セルフオシレーションさせることも可能。S&Hまたはオシレーターからの内部モジュレーション、オシレーターと同じく2つのエクスポネンシャル1V/Oct外部入力を備えています。フィルターを適応するソースに、VCOまたはプリアンプ経由の外部ソースを選択できるだけでなく、セルフオシレーション時にサイン波を発生している際には入力をオフにすることも可能です。
Amplifier
リニアVCAは、SaturationまたはWave-Foldingを切り替え可能なシェイピング回路に供給され、低いモジュレーションではVCAをクリーンなレンジに保ち、強くドライブすることでシェイパーの効果を引き出します。VCAにはInitialコントロールでコントロールされ、Amp Envelopeからのモジュレーションと外部モジュレーション(アッテネーター&アンプ、インバータースイッチを使用できます)が加わります。インピーダンスバランス1/4″フォーン出力の前に、最終のマスター出力コントロールがあります。
Input Preamp
外部信号をVCFの入力として、またはトリガー・イベントとして使用することも可能になっています。アンバランス 1/4″入力には、最大20dBのゲインを持つDriveコントロールがあります。
Triggerプロセッサー
Trig入力、マニュアルTrigボタン、そしてTo Trigスイッチをオンにした場合、プリアンプ経由の外部オーディオ信号の3つのソースを合計し、グローバルなイベントトリガーパルスを生成します。イベント・トリガーは、2つのエンベロープ、サンプル&ホールド(S&H)に送られ、VCOも同期します。
Bend Envelope
シンプルなインスタント・アタック、可変ディケイ・エンベロープ(レンジ約10mS~1.5S)で、主にVCOとVCFのベンド・コントロールに供給され、初期的な強打感を与えます。
White Noise / S&H
トランジスタ・ベースのホワイト・ノイズは、モジュレーションとS&H回路へのフィードのために生成されます。
Amp Envelope
ベンド・エンベロープに似ていますが、ディケイにボルテージ・コントロールが追加され、ディケイ時間が長くなります(最大約10S)。
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DRM2はとても多彩なサウンドメイクが可能で、さらに微妙なバリエーションを実行できます。もちろん、4mmバナナ・ソケットを介して他の機材と接続することも可能で、CV/Gateインターフェースを使ってモノシンセのように演奏することもできます(外部ADSRエンベロープを接続すればなおさらだ)。サウンドのスナップショットについては、下のビデオをご覧ください。
他のRedデザインと同様、標準で電源ケースに収められていますが、パワード・フレームに設置されたbugbrandモジュラーシステムに組み込むこともできます。
- 約13.4cm x19.1cm″ x 8.9cm(スタンドアロン)
- 12VDC電源アダプター(300mA、2.1mmセンタープラス)が付属
- 消費電流:75mA
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◎DRM2 Manual
使用例とインターフェースの詳細を説明する前に、構成パーツに分けて説明しましょう。
DRM2のコアは『サウンド・セクション(Osc,Filter,Amp)』と『コントロール・セクション(Trig,Envs,S/H)』に分類することができます。
ブロック・ダイアグラムは、DRM2を構成する回路ブロック、関連するコントロールとI/O、信号の流れを示しています。色で機能を表し、内部信号のルーティングはInt、外部コントロール入力はExtと記されています。
◎Sound Section
◎Oscillator:
ボルテージ制御のオシレーター(VCO/Osc)は、サウンドジェネレーターの中核をなすものですが、オーディオ以外にもLFOとしても機能します。温度補償されたエクスポネンシャルコントロール(1V/Oct)のトライアングル・コア設計で、周波数はTune/Fineコントロールとモジュレーション入力の合計値によって決まります。
- 出力はShapeコントロールにより、トラインアングル波からスクエア波まで連続可変します。出力(+/-5V)は緑のOsc端子にも供給されます。
- Tuneコントロールは約1Hz~10kHzレンジで周波数をスイープし、Fineコントロールは1オクターブのレンジで周波数をスイープできます。OscはCVコントロールによってこれらのレンジをさらに大きく超えて変化させることもできます。
- 内部モジュレーションソースは2つあります。BendエンベロープからのBendと、S/HまたはNoiseモジュレーションに切り替え可能なInt Modです。これらはと振るスイッチで切り替えできます。スイッチのセンターポジションはOFFです。
- 外部モジュレーションソースは2つあります。ピッチCV用の精密な1V/Oct入力(約6オクターブにわたって正確!)と、極性を切り替えられるExt Modです。各入力は典型的な10Vピークtoピークの信号に最適化されていますが、+/-15Vまでの信号なら何でも受け付けることが可能です。
- オシレーターは、内部ジャンパーによってトリガー・イベントごとに同期(リセット)させることができます(供給時はONに設定されています)。これにより三角波は0Vにリセットされます。
◎Filter:
ボルテージ制御のフィルター(VCF)は、温度補償されたエクスポネンシャル・コントロール(1V/Oct)、12dB/Octのステート・バリアブル・フィルターです。フルレゾナンスで自己発振させるとピュアなサイン波オシレーターになります。出力レスポンスは3つのフィルタータイプ(ローパス/バンドパス/ハイパス)の切り替えが可能です。
- Sourceスイッチはフィルター入力を、Osc(内蔵オシレーター)またはExt(プリアンプを通過する外部入力)から選択するか、トグルスイッチをセンターのオフ位置に設定して無入力にもすることができます。OFFポジションはフィルターをセルフオシレーションさあせて使いたい場合に便利です。
- Cutoffコントロールは、周波数をオーディオ・スペクトル全域にわたってスイープします。また、他のモジュレーション・ソースと合計されます。
- 内部モジュレーションソースは2つあります。Bentエンベロープと、S/HまたはOscillatorモジュレーション(センターはOFFポジション)に切り替え可能なInt Modです。
- 外部モジュレーションソースは2つあります。フリーケンシーCV用の精密な1V/Oct入力(約6オクターブにわたって正確)と、極性切り替えも可能なExt Modです。各入力は典型的な10Vピークtoピーク信号用に設計されていますが、+/-15Vまでの信号なら何でも受け付けます。
◎Amplifier:
ボルテージ制御のアンプ(VCA/Amp)はリニアコントロールで、最終出力のレベルコントロールと、インピーダンスバランス1/4 "出力端子の前に設置された「サチュレーション」または「ウェーブフォールディング」を切り替えることができるシェーピングセクションで構成されます。
- アンプ回路は、Initial(マニュアル)コントロールのノブ設定と、0V(フルクローズ)から+10V(フルオープン)までのモジュレーション・ソースの合計で決まります。
- 内部モジュレーションはEnv Amtコントロール経由でアンプ・エンベロープから供給され、外部モジュレーションは極性切り替え可能なCVソースから供給されます(ピークtoピーク10V)
- 低いセッティング(デプス約25%以下)では、VCAをクリーンレンジに保ちます。より深いセッティングではシェーピング・セクションの効果を引き出します。
- サチュレーションはソフト・クリッピングのツェナー・リミッターによって発生します。ウェーブ・フォールディングは3段階のフォールディング回路で倍音を加えます。
◎Control Section
◎Input / Preamp:
アンバランスの1/4 "ライン入力は、FilterやTriggerイベントで処理される信号をDRM2に入力したい場合に使用します。Driveコントロールによって、完全オフから+20dBまでのゲインとツェナー・サチュレーション/クリッピングをシグナルに付加できます。To TrigスイッチをUpポジションに切り替えると、増幅された信号がトリガーに送られます。
- Processor
◎Trigger Processor:
トリガープロセッサーは3つのソースを合計し、グローバルなイベントトリガー(パルス)をジェネレートします。
• Trig入力端子 – これは、立ち上がりエッジでトリガが発生するゲート/ロジック入力を想定したトリガー入力です。通常は0~+10Vの入力を取りますが、振幅ダイナミクスを提供するために、より低い振幅で利用することも可能です。
• マニュアルボタン – マニュアルボタンを押す事で常にフル増幅の出力を発生させます。
• External端子 – スイッチをオン(上側)にすると、外部信号が整流/フィルターされ、イベント・トリガーが生成されます。信号は外部ゲートでもオーディオ信号でもかまいませんが、キックやクリックのようなシンプルでダイナミックな信号が最も一般的な活用方法です。
◎Bend Envelope:
ベンド・エンベロープはイベント・トリガーごとにトリガーされる、可変できるエクスポネンシャル・ディケイのシンプルなマニュアル・エンベロープです。出力はベンドエンベロープ端子、LEDインジケーター、ベンドモジュレーションコントロールにそれぞれ送られます。振幅は、任意のトリガー入力の振幅に依存し、最大で標準+10Vです。
- エンベロープ・タイム・レンジ 10mS〜1.5S
◎White Noise / Sample & Hold:
ホワイトノイズ(+/-5V)は標準的なトランジスタベースの回路で生成されます。これはS/HソースとOscモジュレーションの両方に使用され、Mod Out端子からスイッチ出力されます。S/Hはイベント・トリガーが発生するたびに入力電圧をサンプリングし、次のトリガーが発生するまでその電圧を保持します(*注意: 電圧は時間の経過とともに下降することがありますがこれは正常です)。出力レンジは+/-5V入力を反映し、このセクションはMod Out端子を通して出力に切り替えることもできます。
◎Amp Envelope:
アンプリチュード・エンベロープは、ディケイ・タイムの設定にボルテージ・コントロールを追加し、より長いディケイ・タイムを提供できます。ディケイ・タイムは、極性スイッチ付きのExt Modコントロール入力とDecayコントロールの合計によって設定されます。出力はAmp Envソケットと関連LEDと共にEnv Amt VCAコントロールに接続されます。
- エンベロープ・タイム・レンジ 10mS〜10S
◎パッチサンプル
♠ First Patch
最初は不意を突かれるかもしれない設定がいくつかあります:
- Tuneノブの前半はサブ・オーディオ・レンジをカバーし、これらはウェーブシェイプに矩形波がブレンドされている場合にのみ聴こえます(つまり、反時計回りに回し切っていない状態)
- Filter SourceスイッチがOscに設定されていることを確認します
- Amp セクションでは、Initial コントロールを上げて安定したドローンを得るか、Env Amt ノブを上げてください
- モジュレーションでは、スイッチがセンターオフポジションになっていないことを確認してください
♠ Further Ideas:
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Noise Modulation -
Osc Int ModにNoiseを使用すると、様々な結果が得られます。Oscを低めにチューニングし、少量のノイズを加えることでノイジーなキックサウンドを得ることができます。Oscを高めにチューニングし、中程度のノイズを加えるとチューニングノイズに、フルノイズモジュレーションを加えるとホワイトノイズに近づきます(ハットに最適です)
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Self-oscillating Filter –
Osc.Resを最大にし、Filter Sourceスイッチをcentre-offに設定すると純粋なサイン波が得られます。次にInt ModをOscに設定して周波数をFMする、Ext Mod経由でS&Hをパッチしたり、Oscそのものに適用することもできるでしょう。また、SourceスイッチをOscに戻してみてみましょう。
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Variable Decay –
S&HをDcy Modにパッチし、好みに合わせて調整してみましょう。
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Amp Envelope shaping –
Amp EnvをDcy Modにパッチしてエンベロープシェイプを変更してみよう。
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External Signal Processing –
外部のオーディオソースをインプット端子に接続し、Driveを調整してみましょう。ToTrigスイッチをオフ(下)にしておき、Filter SourceをExtに切り替えます。 Amp InitialコントロールでCutoff/Resを調整し、トリガーを適用してエンベロープやS&Hを鳴らし、モジュレーションを加えでみましょう!
● To Trigスイッチをオン(上)に切り替えると、Driveを調整した状態でトリガーイベントが発生します。Initialコントロールをゼロに戻し、Env AmtコントロールでAmp Envを適用します。Amp Decayを短く設定すると、サウンドにゲートがかかります。Amp Env出力をAmp Mod入力にパッチし、反転モジュレーションに切り替えることで、コンプレッションのような効果を得ることができます(この場合、Env Amtコントロールを下げておいてください)
●セルフ・トリガリング - Osc出力をTrig入力にパッチし、Osc Shapeを50%から完全なSquareに設定する。S&Hを適用してOscをモジュレートし、ランダムなレートの変動に対応させてみましょう。
Calibration:
DRM2はキャリブレーション済みですが、システムに合わせて微調整が必要な場合があります。必ずDRM2を30~60分ウォームアップします。これはアナログのシンセサイザーでは基本的な事です
- O_SCLはオシレーターのスケーリングを調整します HFRQは高周波のトラッキングを調整しますが、通常は調整する必要はありません O_OFSはオシレーターの周波数をオフセットします。
- F_SCLはフィルターのスケーリングを調整します。
- NLVLはノイズ振幅を調整するが(+/-5Vに制限)、通常は調整する必要はない。
Power:
ケース付きの/スタンドアロン仕様のDRM2には日本国内で使用できる電源アダプターが付属していますので必ず付属のものをご使用ください。、2.1mmセンター・プラス(300mA以上、12VDC)。スタンドアロン・ケースには、標準+/-15Vバイポーラ電源を生成するDCDCコンバーターが搭載されています。
DRM2は、より大きなBugBrand/Fracシステム内のモジュールとしても使用できます。
消費電力は+ve 70mA, -ve 70mAになります。
◎バナナソケットとのインターフェイス
4mmバナナ・ケーブルには0V接続がないため、DRM2の0V(ケース背面の黒バナナ)と外部システムの0Vを接続し、共通の0Vを確立する必要があります。
◎Banana-to-Banana:
外部バナナシステムには通常は0Vのバナナソケットがあり、通常はケースまたはPSUにあります。このソケットとDRM2の黒い0Vソケットの間にバナナケーブルを接続します。この共通0Vがあれば、システム間で自由に信号を接続できます。
バナナからミニジャックへ:
BugBrand Interface Cables - minijack to bananaをご使用ください。
- 最初の接続は2本のケーブルで行います。
ジャック・スリーブからの黒いケーブルは、DRM2背面の黒い0Vソケットに差し込みます。
白のケーブルは、ジャックの先端から、CVソース/デスティネーションに接続します。
- 同じ機器にさらに接続するには、単線の信号ケーブルを使用します。
- さらに別の機器を使用する必要がある場合は、別のツインアセンブリを使用して、再び共通の0V接続を確立する必要があります。
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