GRAVITY
Gravity
6チャンネル・クロック&トリガー・シーケンサー
Features
Gravityは、コンパクトでフレキシブルな6チャンネル・クロック&トリガーシーケンサーです。クロックと同期のあらゆるニーズに対する包括的なソリューションを、わずか8HPのコンパクトサイズ、お求め安い価格で実現できます。
MIDI入出力を追加する別売のMIDI Expanderによって、さらに機能の拡張を可能にします。
Gravityはあなたのシステムのテンポやリズムに関するトータルコントロールを担い、6ch個別のトリガーやクロックを精密に、そして自由にプログラムできます。クロックのデバイド/マルチプライはもちろん、ランダムスキップや外部CVからの要素を足して「偶発性」を与えることもできます。
完璧なクロックとトリガーシーケンサーのコントロールセンターを、シンプルな操作で実現しており、システムの中核を成すモジュールです。
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6ch マルチモード: 各6チャンネルは極めて安定したクロック、ランダムスキップクロックまたは、トリガーシーケンサーに個別に設定できます。
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クロックモード: マスタークロックを1/128まで分割、またはx24までマルチプライ可能です。シーケンサーやクロックモジュレーションに最適です。24ppqnグリッド内でオフセットして、シーケンスに動きを加えることも可能になります。
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ランダムスキップモード: ランダマイズによってパッチに予測不可能なリズムを加えられます。
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トリガーシーケンサーモード: 16ステップ、xoxスタイルのシーケンサーです。パーカッシブなパートをプログラムしたり、ボタンをタップしてシーケンスをライブレコーディングする事も可能です。2バンクx 8メモリースロットにパターンを保存できます。
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2 x CV入力: 自由にアサインが可能なCV入力(バイポーラ5V)により、サブディビジョンのモジュレーション、ランダムスキップチャンス、シーケンサーパターンの切り替え、マスターBPMのモジュレーションなどをフレキシブルに実行可能です。
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外部クロック同期: Gravityはインターナルクロックでの使用以外にも、24ppqnまたは1/16ノートのアナログパルス、またはMIDIクロック(オプションのMIDIエクスパンダを追加した場合)で外部クロック・ソースへの同期が簡単です。
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エキスパンションとコネクティビティ: モジュール基板上のヘッダーピンは、デイジーチェーンやMIDIエクスパンダーの接続に使用可能です。
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MIDI Expander:(別売)を利用することで、TRS MIDIクロック入出力、さらにx24アナログクロックパルス出力機能を追加できます。販売はこちら→
- ファームウェア・アップデート: 将来的なファームウェアのアップデートが予定されています。
Specs
- Width: 6HP
- Depth: 27 mm
- +12V current draw: 45 mA
- -12V current draw: 20 mA
- 5V current draw: 0
Videos
Manual
◉フロントパネル
◉スクリーンのUIとナビゲーション
◉クロック・モード
クロック・モードでは、チャンネルは /128 ~ x24までの選択されたサブディビジョンまたはマルチプライヤーで安定したパルス信号を出力します。サブディビジョンを/1に設定すると、メイン・クロック設定で設定したBPMに基づき、4分音符またはビートごとにパルスが生成されます。マルチプライヤーはより速いパルスを生成し、ディバイダはより遅いパルスを生成します。
また、オフセットを調整することもできます。オフセットは、x24のマルチプライヤーを基準に、指定したクロックパルス数だけチャンネルの出力を遅らせます。例えば、オフセットが1の場合、出力は1 x24パルス(4分音符の1/24)だけ遅れます。これは、クロックレスポンスが遅延するデバイスを補正したり、タイミング・シフトを導入してすべてを同期させるのにも便利です。
また、各チャンネルで異なるオフセットを設定することで、ユニークなリズム・パターンやグルーブを試すことも可能です。
Gravityのクロックモードはとてもクリエイティブです!
◉ランダム・モード
Randomモードでは、チャンネルはClockモードと似た動作しますがサブディビジョンを設定できるようになります。
パルスがスキップされる確率を調整できるオプションもあります。
例えば、スキップ確率を0%に設定すると、パルスはスキップされずクロックモードと同様にすべてが普通に再生されます。一方、90%に設定すると、10パルスのうち約9パルスがランダムにスキップされるようになります。
◉トリガーシーケンサー・モード
Gravityは8タイプのあらかじめプリセットされたシーケンサー(バンクA)と、さらに8の空のスロット(バンクB)があります。
SEQモードでEDIT PATTERNを選択すれば、どんなパターンにも編集が可能です。
エディット
- エンコーダーを回す:希望のステップを選びます
- Shiftボタンを押す:選択されたステップをトグルします
- エンコーダーを押す:レコーディングを開始、または停止します
- エンコーダーを長押し:モードを退出しチャンネルセッティングに戻ります
レコーディング
- シフトボタンをタッピングする:ステップにトリガーをリアルタイムで書き込みます
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シフトボタンを長押しする:シーケンスデータをクリアします
◉ 2 x CV入力
Gravityには2つのCV入力があります。各出力チャンネルについて、どちらのCV入力がモジュレートするかを選択できます。
選択されたCV入力はチャンネルのメイン・パラメーターを調整します:
- クロック・モード: サブディビジョンをモジュレートします。
- ランダム・モード: スキップ・チャンスを調整します。
- シーケンサー・モード: パターンを切り替えます。
CV入力は-5Vから+5Vの範囲で入力できます。プラス1Vごとにパラメーターが1ステップ増加し、マイナス1Vごとに1ステップ減少します。
ヒント:同じCV入力を複数のチャンネルにアサインして、同時にモジュレーションすることもできます。
CV入力を使ってBPMをモジュレートすることもできます。メイン・クロックの設定でMODパラメーターを設定すると、RANGEパラメーターが使用可能になります。これにより、+5Vまたは-5VでBPMを加算または減算する量を定義できます。
◉ 外部クロックと PPQN
PPQNはPulses Per Quarter Noteの略です。4分音符はBPMでカウントされるビートです。Gravityでは、/1小節が4分音符のビートを表します。PPQNは、クロックが1拍内に出力する 「ティック」(またはパルス)の数を指しています(クロック分解能)。
ユーロラックのシステムでは、クロック分解能の普遍的なスタンダードは存在しないため、モジュールによって異なる分解能を持っている場合があります。例えば、多くのモジュールは16分音符のパルスを使用したり、16ステップのシーケンサーに便利な16分音符のパルスを期待しています。16分音符のパルスは4PPQN(1 / (4 * 4) = 1/16)に相当します。これを「低分解能」クロッキングと呼ぶこともあります。モジュールによっては、より短い分割(32分音符やそれより速い音符など)に対してより正確なタイミングを提供するために、より高いPPQNを必要とする場合があります。
Gravityは、4PPQNまたは24PPQNクロックで、EXT入力を介して外部クロックをかけることができます。PPQN設定は、クロックモードがEXTに設定されているときに選択できます。可能な限り24PPQN設定を使用することを推奨します。24PPQN設定は、x4より高速なサブディビジョンに対してより信頼性の高いタイミングを提供できるからです。
なお、外部クロック使用中に本機がクロックパルスの受信を停止すると、すべてのサブディビジョンがリセットされます。次のクロックパルスは最初のものとして扱われます。外部クロックで最も安定したBPMは20前後です。すべてのチャンネルが/1に設定されていないにもかかわらず、Gravityが/1に設定されているかのように動作する場合は、正しいPPQN設定を選択していることを確認してみてください。
◉セッティング
セッティングモードに入るにはShiftボタンを押しながら、エンコーダを約2秒ほど長押しします。
エンコーダーを回すとセッティングメニューをナビゲートできます。エンコーダーを押すと選択されたアクションを実行します。
エンコーダーを長押しするとセッティングメニューから退出します。
ファームウェアのバーションは以下に表示されます。
Calibrate CV:両方のCV入力に現在供給されている電圧をゼロポイントとして設定します。通常は0Vをリファレンスとして両方のCV入力にパッチします。
Rotate Screen:スクリーンの表示を180度回転させます。
Reverse Encorder:エンコーダーのスコロールの方向を好みに設定できます。ファームウェアのアップデートではこれをリセットする場合があります。
Full Reset:Grabityのメモリをフルリセットします。チャンネルセッティング、シーケンス、CVキャリブレーション、スクリーンローテーション、エンコーダー方向などの情報が含まれます。もし本機が自動で再起動しない場合には電源ラックの電源のOFF→再度ONを行う必要があります。
*別売のMIDI EXPANDERもございます。詳細はMIDI EXPANDERの販売ページをご覧ください。
● Firmware Update
以下のファームウェアアップデータから本機を更新可能です。
https://sitkainstruments.com/gravity/updater/
- デスクトップコンピュータのChrome、Edge、またはその他のChromiumベースのブラウザでこのページを開きます(Firefoxやモバイルブラウザは使用できません)。
- Gravityをラック電源とMIDIエクスパンダー(使用している場合)から外します。
- モジュール背面のUSB-Cポートを介してコンピューターに接続します。
- 希望のファームウェアバージョンを選択し、アップロードボタンを押します。
- Chromeのポップアップで "USB Serial"(セットアップによって呼び方が異なるかもしれません)デバイスを選択し、Connectを押します。
- タイムアウトエラーが表示される場合は、"Alternative upload method"のチェックボックスにチェックを入れ、再度お試しください。