After Later Audioの優れた技術力が生み出した "COCOシステム"は、それぞれが単体モジュールとして機能するだけでなく、他のCOCOシステム・モジュールと組み合わせて、自分だけの「コンプレックス・オシレーター」を構築できます。
従来のコンプレックス・オシレーターは提供できる機能は多いが、サイズが大きく、使用しない機能があるなど、非効率な部分があり、自分の目的に応じて自由にシステムをデザインできる"COCOシステム"は、とても興味深いコンセプトです。
Canyonは、2つの異なるクロックソースと、2つのセクションを持つパーフェクトなサブハーモニクス・ジェネレータです。 1番目のセクションは奇数倍音(クロックを1、3、5、7で分割)、 2番目のセクションは偶数倍音(クロックを2、4、6、8で分割)を生成します。
奇数倍音(ODD)または偶数倍音(EVEN)だけを独立出力するか、電圧制御のクロスフェーダー回路を介して2つをミックスして出力することも可能です。奇数(ODD)側と偶数(EVEN)側のクロックは独立しているため、クロスモジュレーションのような不思議な効果も得られます!
出力はオーディオレンジに設定してリッチなサウンドを作ることも、低速のCVソースとして使用することもでき、更にそれをオシレータの1つにパッチすることも可能です。 Canyonの各セクションは独立してクロックすることができるため、豊かな音色をクリエイトするには最適です。
● 注意:Canyonでのトラッキング・スイッチのラベルは逆になっており、OSC2とOSC3が上の位置でトラッキングされるようになっています。
● COCOシステム概要
https://beatsville.jp/blogs/beatnik-blog/after-later-audio-coco
- サイズ:8hp
- 12V: 35mA
- -12V: 25mA
Manual
Canyonは有機的なアナログサウンドを生み出すサブハーモニクス・ジェネレーターです。単体モジュールとして使用できるだけでなく、他のCOCOシステム・モジュールとのコンビネーションによって、パワフルこの上ないサウンドシステムを構築可能です!
ODD/EVEN
ODD(奇数)倍音をコントロールするセクションと、EVEN(偶数)倍音をコントロールするが独立して用意されています。ODDセクションでは1,3,5,7次の倍音を各ノブで調整できます。EVENセクションでは2,4,6,8次の倍音を各ノブで調整できます。CV制御も可能なMIX(ODD/EVEN)ノブで各セクションをクロスフェード可能です。出力はODDのみ、EVENのみに加えてMIX出力も用意されています。MIX出力のレベルコントロールポットもあります。
CLOCK
CLOCKはODD/EVENセクションごとにOSC1/3、OSC2で切り替えが可能です。OSC3を使用するには基板上のCLOCKジャンパを切り替えてください。*OSC3は背面の基板上のリボンケーブルで接続されたCOCOシステム3番目のオシレータになります。
TRACKING SWITCH
トラックスイッチはV/Octのトラッキングを、OSC1からOSC2(1→2)、またはOSC2&3(1→2&3)に送ります。
SYNC SWITCH
シンクスイッチは同期用のパルス信号を、OSC1からOSC2(1→2)、またはOSC2&3(1→2&3)に送ります。
1-8ノブ
1〜8までのODD/EVENセクションの各ノブはクロックの分周数です。 例えば、1は1オクターブダウン、2は2オクターブダウンを表します。特にODD(奇数側)のノブはユニークな倍音・ハーモニクスを付与します。
MIX LEVELノブ
最終出力のアウトプットレベルをします。
RESET
ODD&EVENの独立したリセットが用意されています。
*OSC1 MOD WAVEは内部で両方の入力にルートされています。
COCOシステムを基板上で内部接続する例
パネル上でパッチングすることも可能ですが、以下のようにシステムをリボンケーブルで内部接続すれば、基本的なパッチングをすることなく、1つの巨大なコンプレックスオシレータを構成できます。