DCSN3
木の枝分かれのようにオーガニックな、ランダム・ゲート・ジェネレーターの最高傑作。
Robaux DCSN3(デシジョンツリー)は、ゲートを3つの出力のうちの1つに、そして3つのサブ出力のうちの1つにランダムに送り、予測不可能なリズムを生成できます。
ゲートを1つのランダム出力にルーティングするか、ポリフォニックなゲートを再生するかを選択することも可能です。ノブを使えばランダムカオスから、16ステップでループするパターンをリピート再生することも可能です!
さらに、ラッチモードでは入力されたゲートをホールドできます。マルチモード・フィルターと組み合わせて様々なフィルタータイプを切り替える、様々な波形を交互に切り替えるなど、ランダムな入力ルーティングは、サウンドに躍動感を与えます。アイデア次第で多くのクリエイティブな演奏が可能になるでしょう。
また、DCSN 3は一般的なクロックデバイダーとしても機能するのが大きな特徴です。上側の4端子では信号を半分から1/16に分割します。さらに、下側の8端子からは連続したシーケンスが出力されます。奇数分割により複雑なリズムを作ることができますさらにオーディオ・レートで使用すれば、1つのスクエアVCOだけでポリフォニックな和音を作ることもできます。
Specsheet
- Channels: 3 (各chに3サブチャンネル)
- Inputs:1 x クロック入力
- Outputs : 12 x ゲート出力
- 1 x プッシュボタン(モード切り替え)
- 1 x ビッグノブ(コントロール)
- 12 HP(22 mm deep)
- Current Draw:30 mA +12V、0 mA -12V、0 mA 5V
- ドイツ(ハンブルグ)でのハンドメイド
Robaux DCSN3日本語マニュアル
ユーロラックに木を植えよう!
Robaux Decision Treeモジュールは、様々なパターン、リズム、タイミングエフェクトを生成する汎用性の高いツールです。
Install
DCSN3には±12V電源(2x5ピンコネクター)が必要です。リボン・ケーブルの赤いストリップ(-12V側)は、基板上の "Red Stripe "マークと同じ側に向けてください。モジュールは+12Vレールから約30mAを消費します。
Operation
入力される信号Aからクロックなどのゲートまたはトリガー信号を受け取り、それをランダムに3つの出力B、C、Dのいずれかに導きます。
そこからさらに、E,F,G,H,I,JまたはK,L,Mのサブ出力の1つに信号を分配します。このプロセスは、クリエイティブなサウンド生成とリズム実験のためのダイナミックで予測不可能な信号パターンを作り出します!
ロータリー・ノブ(N)を使って、信号を完全なランダム(サイコロのマーク)、または16ステップの繰り返しパターン(サイクルマーク)で出力するかをスムーズに調整できるようになります。この機能により ダイナミックなランダム性と 構造化された繰り返しパターンを簡単に切り替えることができるのは本機の大きな特徴の一つです!
入力信号が長時間停止すると、モジュールは自動的に最初のステップにリセットされます。この機能により、リズミックなシーケンスを同期させて一貫性を保つことができます。
注)隠し機能でリセット入力 を使うこともできます!(後記)
MODE
トリガーをモノフォニックにするかポリフォニックにするか、また次のゲートまで信号を持続させるかどうかをモードで選択できます。
モードを選択するには、(O)キーを押しながらロータリー・ノブ(N)を回します。
(O)キーを押し続けている間、選択されたモードはLEDの点灯パターンで視覚的に表されています。
この直感的なインターフェースにより、ユーザーは異なるモードを簡単に切り替え、希望する特定の機能に瞬時にアクセスすることができます!
Mono/Monoモードは、入力信号はランダムに3つの出力B、C、Dのいずれかに分配され、さらにランダムに対応するサブ出力(E,F,G、H,I,J、K,L,M)のいずれかに分配されます。
Poly/Monoモードは、入力信号はランダムに 出力B,CまたはDに分配され、さらに各サブ出力E,F,G それぞれのサブ出力E,F,G,H,I,JまたはK,L,Mに分配されます。
Poly/Polyモードは ポリフォニックでの出力を可能にします。
対応するサブ出力を介してランダムにポリフォニックで出力します。
Mono/Monoモードと同じですが、新しい入力が検出されるまで信号が保持される点が異なります。この機能により、このモジュールは様々なセットアップにおいてランダム・スイッチとして機能する優れた選択肢となります。
Poly/Monoモードと同じですが、新しい入力が検出されるまで信号が保持される点が異なります。
Poly/Polyモードと同じですが、新しい入力が検出されるまで信号が保持される点が異なります。
ランダム・ジェネレーター・モードに加えて、このモジュールはクロックデバイダー(クロック分周器)としても機能します!
つまり、入力されたクロック信号を設定された比率で分周し、より遅いクロックパルスを生成することができます。
この機能は、複雑なリズムや、正確なタイミングが要求される作曲やその他のアプリケーションのタイミングバリエーションを作成するのに本当に便利です!
TYPES
3つの異なるクロックデバイドのタイプがあります。これらはノブ を回す事でアクセスできます。
次項では、クラシックなデバイド(分周)、2 / 3 / 5 デバイド(分周)、スプレッドの3つの異なるモードについて詳しく説明していきます。
Clock Divider
クラシック・クロックデバイダー・モードをアクティブにするには、ノブを完全に左側に回します。このモードでは、モジュールの出力は以下のようなセッティングになります。
Bは2分周した信号を、Eは4分周した信号を、Fは8分周した信号を、Gは16分周した信号を出力します。さらに、下の端子は8ステップのクロックシーケンサーとして機能し、出力C,H,I,J,K,L,M,Dを順番にサイクルさせます。
以下の図は、各出力によって生成される信号を視覚化したものです。
2 / 3 / 5 Divider
ノブ をセンターに合わせると 2-3-5 モードになります。
- 出力B,E,F,Gでは、信号は1/2、1/4、1/8、1/16の分割で出力されます。
- 出力C,H,I,Jでは、信号は1/3、1/6、1/12、1/24の分割で出力されます。
- 出力D,K,L,Mでは、信号は1/5、1/10、1/20、1/40の分割で出力されます。
以下の図は、各出力によって生成される信号を視覚化したものです。
Spread
スプレッドモードを有効にするには、ノブ を右に回しきりにします。
このモードでは、信号は次のように連続的に分割されます。1/2、1/3、1/4、1/5、1/6、1/7......といった具合に分割されます。このモードはクリエイティブで実験的な幅広い信号分割を提供します。
もしオーディオレートで使用すれば、1つのスクエアVCOを使用してポリフォニックな和音を奏でることも可能になります!
以下のダイアグラムは、各出力 を視覚化したものです。
Debag Mode
モジュールを起動する際、ボタン(O)を押し続けるとデバッグ・モードに入ることができます。デバッグ・モードでは、すべての出力とLEDが正しく動作しているかどうかを確認できます。
入力(A)にクロック信号を追加すると、出力B,V,D,E,F,G,H,I,J,K,L,Mと対応するLEDが次々にオン・オフします。
Hidden Reset Input
DCSN3は、ジャック(M)経由の隠れたリセット入力を備えています。これによってループモードで最初のステップに戻ることができるようになります。
デバッグ・モードでは、ロータリー・ノブを右に回すとリセット入力がアクティブになり、左に回すと非アクティブになります。
リセット入力をアクティブにするとオートリセットが無効になり、解除するまでソケット(M)は出力として使用できなくなることに注意してください。
(O)ボタンを押してデバッグモードを終了することができます。