Likaon Instruments / Marie’s LFO
Description
Marie's LFOは、モジュラーシンセサイザーを操る女性アーティストMarie Ann Hedoniaとのディスカッションから生まれました。私たちはサイン、スクエア、トライアングルなどの決まった波形を調整するものではなく、完全にカスタム化された波形を描く機能があったら素晴らしいという話をしました。イギリスの作曲家/電子音楽家であるDaphne Oram が以前にこのアイデアを考えていましたし、ユーロラック・フォーマットのLFOにこのコンセプトを実装するべきだと考えたのです。
Marie's LFOは、ベジエ曲線(Adobe IllustratorやInkscapeのパスを思い浮かべてください)を使って自分の波形を自由自在に描くことができるモジュールです。
ポイントやコントロール・ポイントを選択し、移動させることで、出力電圧の時間的変化を正確に定義することができます。言うまでもなく、曲線の形状は「リアルタイム」で調整できます 🙂
Synchronization
モジュールには3つの同期モードがあります。
- No synchro : 自由に動作し、ノブやCV入力で周波数を変調できます。
-
MIDI : MIDIクロックを検出し、テンポをデバイド、またはマルチプライ可能です。
-
TRIG : 入力トリガーの周波数を検出し、クロック・ディビジョンを適応することもできます。
Outputs
Marie’s LFOは、オフセット可能な4つの出力を備えています。各出力は同じカーブで動作しますが、各出力個別のオフセットを調整できます。
オーディオ・モードでは、カーブに基づいた信号をオーディオ周波数でジェネレート可能です。MIDI入力でもコントロール可能です(約1v/oct)。
Noise generation
Marie's LFOには、amplitude(振幅)とdensity(密度)を調整可能なノイズ・ジェネレーターも装備されており、このモジュールを特別なものにしています。OpenSimplex ノイズ(n次元=最大4次元の勾配ノイズ関数)に基づいており、カーブにリアルタイムで適用できます。ノイズ・ジェネレーターはCV入力でもコントロール可能です。
Saving your work
Marie's LFOでは、編集内容(カーブパス)とコンフィギュレーション(周波数、シンク・モード、出力オフセット)を32個のメモリー・スロットに保存できます!
Demo video
Features
- 完全にカスタマイズ可能な波形(ベジエ曲線)
- 4つの独立したLFO/エンベロープ出力
- 1 x オーディオ出力
- Optional synchronization: MIDIまたはトリガー同期
- 出力信号のリアルタイム修正
- OpenSimplexノイズ・ジェネレーター
- CV入力 (0-10v) : FM、ノイズ振幅(amplitude)、ノイズ密度(density)、同期トリガー
- CV出力 (0-10v): 4つのLFO、1つのオーディオ
- 13 HP(D=45 mm)
- 消費電流:5 mA :+12V
- 消費電流:0 mA :-12V
- 消費電流:30 mA :5V(*5Vを使用します!)
● Marie's LFO 日本語マニュアル
このLFOモジュールはMarie Ann Hedoniaのアイデアにインスパイアされたものです。彼女自身もDaphne Oramの「オシレーターの波形を自由に描く」という考えにインスパイアされたのです。
サイン波や矩形波などを元にそれをぐちゃぐちゃにしていくよりも、あなたが思い描いた波形を描くことができるんです!
Adobe IllustratorやInkscapeなどで知られるベクター・ドローイングと同じようなプロセスをユーロラック・フォーマットに再現したのです。
● DRAWING A CURVE
カーブはその曲線状にあるポイントで構成されています。そして各ポイントは2つのコントロールポイントに関連し、カーブを特定の方向に引っ張ることができます。最初と最後のポイントにはコントロールポイントは1つだけです。
MANIPULATING POINTS
ポイントはエンコーダーを回すことで選択できます。
カーブポイントが選択されている時には、円の周辺にアニメーションが表示されます。その時にXとXのエンコーダーを使ってポイントの位置を調整することができます!
選択されているコントロールポイントには四角形のアイコンが現れ、XとYノブで調整することで好きな方向へとカーブを動かすことができます。
ポイントと2つのコントロールポイントは、エンコーダーを押しながら回すことで、回転させることができます。
Trick: シャープなアングルを描きたい場合には、2つのコントロールポイントをできるだけカーブポイントに近づけてから動かします。
ALIGNING END AND START
スタートまたはエンドポイントが選択されていている時、水平方向のラインが表示されます。これは2つの離れたポイントを並べる場合、始点から終点までの滑らかな電圧のトランジションが欲しい場合などに便利です。
NOISE GENERATOR
内蔵のノイズジェネレーターはMarie's LFOをもっと面白くします!このノイズはAmplitudeとDensityの2つのパラメーターでドライブされます。
ノイズパラメーターを変更するには、NOISEボタンを押しながら、X(ノイズの密度=Density)とY(ノイズの増幅度=Amplitude)ノブを調整します。またはCV入力で値を変更させることも可能です!
LFO OUTPUTS
LFOモードに設定すると、モジュールは4つの出力を利用できます。周波数が十分に低い場合、カーブに沿って移動するのを見ることができます(3Hz以上では移動するドットの視覚化は役に立たない)。
つまり、出力1,2,3,4に対して、"再生ヘッド "からの相対的な時間オフセットを設定することができます。これを行うには、移動させたいオフセット・ボタンの番号を押し、ボタンを押したままナビゲーション・エンコーダーを希望の方向に回すだけです。各出力の上にある値は、再生ヘッドからの距離を示しています(パーセンテージ値です)。
LFO周波数は、Xエンコーダーを押しながら回すことで、手動で設定できます。
また、FMポートでコントロールすることもでき、最大周波数10Hzは、およそ10Vで得られます。
AUDIO OUTPUT
Audioモードに設定された場合は、Audio出力のみが利用できます。LFO出力は最後に操作されたときのボルテージをキープした状態になります。
オーディオ信号の周波数はMIDIデバイス(TRS MIDIポート)、またはFM入力からコントロールできます。このオーディオ出力は大変に実験的なサウンドになります。
CV INPUT
CVインプットは0-10Vに対応します。
・周波数モジュレーション
・ノイズ・デンシティ
・ノイズ・アンプリチュード
の外部コントロールが可能です。
SYNC
LFOのランニング時は3つのシンクモードが選択できます
・No Sync(シンクなし)
・MIDI Sync(MIDIシンク):TRS MIDIポート経由の同期
・Trigger Sync:Trigインプット端子経由の同期
モジュールが外部同期に設定されている時に、Xエンコーダーを押しながら回すと、クロックディバイダーを調整できます。ディバイド、マルチプライ共に幅広く設定が可能です。
デバイダーで選択できる値は以下の通りです。
x1、x2、x4、x8、x16、x32、x64、x128、x256、x512、x1024、x2048
x1/2、x1/4、x1/8、x1/16、x1/32、x1/64、x1/128、x1/256、x1/512、x1/1024、x1/2048
SAVE / LOAD
Marie's LFOでは、32のメモリースロットに制作したウェーブシェイプを保存することができます(数字の0〜31)。
スロット0が常にデフォルトで、モジュールが起動する際にロードされます。
ディスプレイの左のプッシュボタンを何度か押すと、メモリースロットの画面が表示されます。
ナビゲーションエンコーダーで希望のメモリースロットを選択すると、そのウェーブシェープをプレビュー表示させることができます。
選択したプリセットをロードするには、Offset2(load)ボタンを押します。
プリセットをセーブしたい場合は、保存したいプリセット番号を選択してから、Offset3(フロッピーディスクのイラスト)ボタンを押してください。
MAIN MENU
MODE:
LFO、Envelopes、Audioの3つのモードから選択可能です。
LFOとEnvelopeモードでは4つの出力が有効です。AudioモードはAudio出力のみが有効です。
SYNC:
none、MIDI、trigger(LFOモード時のみ)が選択できます。
noneが選択されている時には周波数(スピード)はXエンコーダーを押しながら回すことで設定できます。またはCV信号をFM入力端子に送ることでも設定が可能です。
MIDIが選択されている時には、MIDIポートで受信しているMIDIクロックがLFOの周波数(スピード)を設定します。Xエンコーダーを押しながら回すことでクロックのデバイドまたはマルチプライを適応できます。
注意!!
MIDIポートにMIDI信号以外の信号を絶対に入力しないでください!オプトカプラーのLEDを故障させることになります!絶対にMIDI信号以外を接続しないようにしてください。
Triggerが選択されている時にはTrig入力に、アナログパルスのクロック信号を接続します。Xエンコーダーを押しながら回すことでクロックのデバイドまたはマルチプライを適応できます。
Accept MIDI:on またはoff (Audioモードのみ)
設定がonの時にはオシレータはMIDI入力からのノートに反応します。
設定がoffの時にはオシレータはFM入力からのノートに反応します。
Speed unit:HzまたはBPM
周波数をマニュアル変更する際に使用する単位を設定します。
Speed incr:0.001 〜 1000
周波数をマニュアル変更する際に、一度に加算または減算されるHz(またはBPM、エンベロープ・モードでは秒)の量を変更できます。
Segment count:1〜16
波形カーブを描くためのベジエセグメントの数を増減できます。数が多くなるほど詳細なシェイプを描くことができます。
Voltage range:1〜12
出力ボルテージレンジ(LFOとAudioモード)を調整。~10.5V以上には設定できません。
MIDIのTypeAとTypeBについて
TRS MIDIにはTypeAとTypeBが存在しており、TypeAがスタンダードではありますが、多くのTypeBも存在します。本機ではモジュール基板上のジャンパーを変更することでTypeA(ジャンパーが両方とも下側に設定)、TypeB(ジャンパーが上側にセット)に設定できます。
MAPPINGS
1, 2, 3, 4 :LFO出力 x 4
5:トリガー入力(同期のための)
6:FM(フリーケンシー・モジュレーション)
7, 8:Noiseモジュレーション(densityとamplitude)
9:オーディオ出力
10:MIDI入力(MIDIクロック同期専用、またはオーディオモード時のMIDIノートのため)
11:スクリーンの切り替え(curve, menu, presets)
12:ナビゲーション・エンコーダー
・選択されたポイントを変更
・Offsetボタンが押されている時 - 出力のオフセット値を設定
・クリック(押すと)メニューアイテムをエディット、回すと値を変更させます
・プリセットを選択、押すとプリセットをプレビュー
13, 選択されているポイントを垂直方向に動かす
周波数の変更(押しながら回す)
ノイズの密度(noiseが押されている時)
14,選択されているポイントを縦方向に動かす。
ノイズの増幅度(noiseが押されている時)
15, 16, 17, 18 :対応する出力ごとにオフセット値を設定できます
19:XとYエンコーダーを押しながら回すことでノイズのパラメータを変更できます。