uO_C (Ornament & Crime)
uO_C はOrnament & Crimeの8HPのマイクロバージョンです。
オーナメント&クライムは驚くほど幅広いマルチ・モジュールで、現在13のアプリケーションを使用する事ができます。クオンタイザー、コードプログレッション・ジェネレーター、クワッドLFO、クワッドエンベロープ、デュアルチャンネルのシーケンサーなど多彩なファンクションをこれ一台で実現するオープンソース・ハードウェアーです。
ブランドが展開する製品ではなく、オープンソース・プロジェクトであり、自作DIY向けのモジュールですが、ビーツヴィルではプロフェッショナルな基板設計やビルドクオリティに定評のある After Later Audioが組み上げたマイクロバージョンのOrnament & Crimeモジュラー(uO_C)を販売可能です。
★ After Later AudioのuO_Cは、Ornament & Crimeの新たなファームウェア "Hemisphere Suite"に対応しており動作確認済です。HemisphereファームウェアではOriginalファームウェアとは異なる様々なモードが楽しめます。ファームウェアの書き換えは簡単なのでいつでもOriginalファームウェアに戻すこともできます。After Later Audio製品でのファームウェアの書き換え方法は以下の動画をご覧ください。Youtubeの動画説明欄に各リンクもございます。
★ Ornament & Crime(Original Firmware)の英文マニュアルを日本語化しています。現時点ではまだ作業中、未校正ですが、お役たていただけますと嬉しいです。
https://beatsville.jp/blogs/manuals/oc
★ 製品の使い方などの基本情報は、Ornament & CrimeオフィシャルHPをご参照ください(英文)https://ornament-and-cri.me/
Ornament & Crime モードと基本操作
オリジナルのo_Cモジュールは当初、古典的なアナログシフトレジスタ(ASR)のデジタル/クオンタイズ版としてのみ設計されました。現在でもOrnament&CrimeのファームウェアのCopierMaschineモードにそれは残されていますが、その他にもクォンタイザー、シーケンサー、LFO、ランダム/カオスCVジェネレーターなど様々な「アプリ」が追加されました。これらの全ては特別な操作や再起動なしに、メニューから選択して利用できます。
o_Cモジュールとそのファームウェアは"polymorphic module"として新境地を開拓しています。一般的な入力と出力のセットが提供され、OLEDディスプレイを使用して、アプリごとにこれらの入力と出力をリマッピングできます。初期の開発段階から大幅に拡張されたファームウェアにより実に多目的なモジュールに進化を遂げています。
Ornaments & Crimesで現在利用できるモードは以下の通りです。
1. CopierMaschine
オリジナルのアナログシフトレジスタ(ASR)を、デジタルエミュレートにより拡張。4ステージのクオンタイズ機能を提供します。
2. Harrington 1200
ネオ・リーマン理論に基づいた、デジタル(ゲート/トリガー)入力によってトリガーされる三声和音・コードトーンを提供します。
3. Automatonnetz
リーマン理論のTonnetzトランスフォームによる音声誘導とベクターシーケンサーの融合。コードシーケンサーにも、メロディシーケンサーにもなりますが、それは一般的なものではなく、とても独特です。
4. Quantermain
Quantermainは、編集可能なスケールを備えた、外部ボルテージ用のクアッド・ピッチ・クオンタイザーです。 100マイクロ秒未満のレイテンシーで、クロック(トリガー駆動)のクオンタイズ、または連続したクオンタイズを実行できます。さらに同じく4セットの"Turing Machine"機能が統合されており、May-Verhulstの離散型ロジスティック方程式やbyte beat(バイトビート)を備えたセミランダムなインターナルCVを追加することができます。
5. Meta-Q
Meta-Qは、デュアルチャンネルのクオンタイザーです。Quantermainに似ていますが。スケールとノートをマスクするシーケンス機能が追加されます。
6. Quadraturia
Quadraturiaは、Mutable Instruments "Frames"モジュールの「Easter egg」に基づくウェーブテーブルLFOです。
7. Low-rents
Low-rentsは、Mutable Instruments "Streams"モジュールの「イースターエッグモード」に部分的に基づいた、Lorenz and Rössler(strange attractors)のデュアル変調ジェネレータです。
8. Piqued
Piquedは、Mutable Instruments"Peaks"モジュールのエンベロープジェネレーターに基づいた、4基の電圧制御のエンベロープジェネレーターですが、ボルテージコントロールの拡張、リトリガー(ループ)エンベロープを含む追加のエンベロープタイプ、追加のセグメントシェイプ、調整可能なトリガーディレイなどを含みます。さらにはユニークなユークリッド「トリガーフィルター」の追加により、ゲートやトリガーパルスだけでなく、エンベロープを出力できるユークリッドリズムジェネレーターを実現しています。
9. Sequins
Sequinsは、それぞれ最大16ステップの、4つの「トラック」を提供できるデュアルチャネル・ステップシーケンサーです。トラック自体をシーケンスすることができます。
10. Dialectic Ping Pong
Dialectic Ping Pongは、MutableInstrumentsの「Peaks」モジュールのイースターエッグ(隠しモード)に基づいた、クワッドバウンスボール・エンベロープジェネレーターです。
11. Viznutcracker,sweet!
「Viznutcracker,sweet!」 は、クワッド「バイトビート」方程式のジェネレーターです。オーディオソースとして使用して強烈な8ビットノイズやチップチューンサウンドを演出したり、外部ソースからクロックを供給して「バイトビート」CVシーケンスを生成したりできます。 「byte beat」は、2011年にviznut(別名Ville-MatiasHeikkilä)によって最初に記述されました。
12. Acid Curds
Acid Curdsは、コードクオンタイザー(外部ピッチ電圧の"ハーモニッククォンタイザー")であると同時に、コードプログレッション・シーケンサーでもあります。
13. References
Referencesは、各チャネルに特定の基準電圧を出力して、VCOやその他のモジュールのチューニングやキャリブレーションに役立つユーティリティアプリです。また、高精度の周波数メーターとノートチューナー、高精度のBPMテンポメーター、およびクローズドループキャリブレーションモードも含まれています。
Operational principles
Startup
左側のエンコーダーを押したままで電源を入れると「キャリブレーション・モード」で起動します。 右側のエンコーダーを押したままで電源を入れると「アプリ選択メニュー」で起動します。 何も押さなければ、モジュールは最後に保存された「アプリ」で起動します。
App Selection
アプリの選択メニューは、上記のようにモジュールの電源を最初にオンにしたとき、または通常の使用中に右側のエンコーダーを「2秒長押し」ことによってアクセスできます。 ・右のエンコーダーを回してアプリを選択します。 ・右のエンコーダーを押して、選択したアプリに切り替えます。
Save Settings / Module State
各o_Cアプリの設定を保存するには、右側のエンコーダーを「2秒長押し」してアプリ選択メニューに入ります。その後に右のエンコーダーをもう一度「2秒長押し」して離すと、保存されたことを示す、四角の図形が大きくなるアニメーションが再生されます。設定を保存するたびに、すべてのアプリの現在の設定が保存されることに注意してください。
Reset app settings to default
アプリの設定をデフォルトの状態にリセットするには、起動時に▲上ボタンと▼下ボタンを同時に押します。その後にメッセージに従って右または左側のエンコーダーを押します。
General operation of the apps
各アプリには、「セッティングモード」と「スクリーンセーバーモード」の2つのディスプレイページがあります。 アプリは一定時間の操作がない場合にアはスクリーンセーバーモードになります。タイムアウトする時間はキャリブレーションメニューで設定が可能です。または、上ボタンを長押し(〜1.5秒)してスクリーンセーバーを呼び出すこともできます。
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「セッティングモード」、「スクリーンセーバーモード」のどちらの表示モードでもモジュールは同じように機能しています。スクリーンセーバーが表示されたら、2つのエンコーダーのいずれかをクリックまたは回転させるか、上ボタンまたは下ボタンを押すと、すぐ「セッティングモード」に戻ります。.
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「セッティングモード」では、ほとんどのアプリで、右側のエンコーダーを使用して設定可能なリストを上下にスクロールします。右側のエンコーダーをクリックすると、編集モードが切り替わり、セッティングの横にある1つまたは2つの小さな上下の三角形で示されます。 編集モードで右のエンコーダーを回すと、関連する設定の値を増減します。 右側のエンコーダーをもう一度クリックすると、セッティングの選択モードに戻ります。
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マルチチャネルのアプリでは、左側のエンコーダーを使用して、4つのチャネル(AからD)の設定のどれを表示または編集するかを選択します。設定を編集している間でも、すべてのチャンネルは常にアクティブなままです。 値の編集モードが有効な場合でもチャンネルを変更できるため、4つのチャンネルそれぞれで同じ設定を簡単に編集できます。
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アプリによっては、左側のエンコーダーを使用して、ルートノートや移調を設定したり、周波数やレート、スケールを設定したりできます。各アプリごとのドキュメントを参照してください。
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2つのボタン(▲上ボタンと▼下ボタン)は、音符を1オクターブ上または下に移調するか、周波数または速度を32ステップで増減します。 (以下に示すように、一部のアプリにはいくつかの例外があります)。
オープンソース・ハードウェアの製品につき、詳しい使い方についてはオフィシャルの英文説明書、ご使用になるファームウェアの説明書をご参照ください。