After Later AudioのKnit / Beehive / Pixieは、いずれもMutable Instrumentsのデジタルオシレーターの名機 "Plaits"のクローンモデルです。現在MI社はモジュールの生産を行っていませんが、オープンソースの製品であるため、クローン製品のみ新品で入手が可能です。
上記の3機種は全て同じ構成、機能、サウンドを持ちますが、HPサイズ(サイズに応じて操作ノブの大きさや配置)が異なっています。
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Knit : 6HP 一番省スペースなモデルです。7つあるノブは全てトリマースタイルの小さなポットですが、After Later Audioのモデルでは、安定していて操作感も良いトールブッシングのタイプを採用しているため、指先が比較的スリムな日本人の方なら操作性はそれほど悪くないと思います。私自身は手が小さい方なので、この省スペースのKnitが一番気に入っています。
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Beehive : 8HP Knitより2HPワイドで、FREQ/HARM/TIMBRE/MORPH の一番良く使うノブは通常のサイズになっています。外部入力(TIMBER,MORPH,FM)のアッテヌバーター(入力される信号を+方向、-方向の両方向で調整できる設計のコントロールの事です)ノブはトリマータイプの小さいノブです(オリジナルも同様です)。オリジナルサイズだと大きすぎる、Knitだと操作がしにくいという方には最適なモデルです。一番バランスの良いPlaitsクローンだと思います。
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Pixie : 12HP Mutable Instrumentsオリジナル Plaitsと同じサイズです。パネル面が広いので操作性は圧倒的に良くなります。色分けされた4つの大きなノブ(FREQENCY/HARMONICS/TIMBRE/MORPH)、さらにトリマータイプの小さいノブが外部入力のアッテヌバータです(オリジナル同様)。LEDはGreenモードとRedモードの『モデル名』が記載されています。MIオリジナル機やKnit/Beehiveは、この部分は『抽象的なシンボル』でしか示されていないので、たまに分からなくなってしまうこともあったと思いますが、文字で書いてあると頼りになります。しかしながら最近V1.2ファームウェアでオレンジのLEDモードが追加され、そのモード名はパネルに表記されていないので注意が必要です。ライブでの操作性重視の方は、操作面もノブも大きいこのタイプが間違いなくお勧めです。パネルデザインもゴージャスな感じで気に入っています。After Later Audioから同じMICシリーズのパネルデザインで、Clouds(Cumulus)やMarbles(Dice)、Rings(Resonate)など、様々なMIクローンが発売されているので、統一したデザインで揃える事が可能です。
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◎Plaitsマニュアル
Installation
Plaitsには-12V/+12V電源が必要です。リボンケーブルの赤いストライプ(-12V側)は、モジュールおよび配電盤の「Red stripe」マーキングを必ず合わせてください。モジュールの消費電流は+12Vレールが50mA、-12Vレールが5mAです。
Front panel
A. モデル(モード)選択ボタンと、現在選択されているモデルを表示するLEDです。ボタンを押すごとに(グリーンLED、レッドLEDごとに)モデルが切り替わり循環します。
注意)オレンジモードが追加されたFirmware V1.2では操作方法に追加があります。両方のAボタンを同時に短かく押すと(長く押すとキャリブレーションになってしまいます)、新しいオレンジモデルを有効または無効にできます:オレンジモードに入ると、従来とモードの往来方法が異なり、2つのボタンで3モード全体を前後に送っていく方法になります。ずっと押していくとレッドモードの次にオレンジモードが出現し、また従来のモードへと巡回していきます。
B. 周波数コントロール(Coarse)。デフォルトでは8オクターブの範囲をカバーしますが、14半音まで狭めるように調整することも可能です(FREQUENCYノブのレンジ変更に関する項を参照)。
C. D. E. 選択したモデル毎に異なるトーンコントロールを提供します。一般的に、TIMBREはスペクトル・コンテンツをダーク/スパースからブライト/デンスにスイープし、MORPHは横方向の音色変化を探り、HARMONICSは周波数の広がりや音色の様々な構成要素間のバランスをコントロールします。
F. TIMBRE、FM、MORPH CV入力のアッテヌバーターです。真ん中位置が0、右方向が+方向、左方向が-方向です。
対応するCV入力がパッチされておらず、トリガー入力 [3] がパッチされている場合には、アッテネーターは内蔵のディケイ・エンベロープ・ジェネレーターからのモジュレーション量を調整します。CV入力を抜くとき、およびトリガー入力がパッチされているとき、内部エンベロープを引き継ぎたくない場合は、アッテネーターを12時方向にリセットすることを忘れないでください!
Inputs and outputs
1. モデル選択を変更するためのCV入力です。このCV入力が変調されると、2つのLEDが点灯します:安定して点灯しているLEDは現在のモデルを示し、ゆっくりと点滅しているLEDは、CVが0Vのときに得られる中心値を示し、ボタン[A]でさらに変更が可能です。
トリガー入力[3]がパッチされている場合、モデルの変更はトリガーを受信した時のみ発生することに注意してください。
2. timbre、frequency、morph、harmonics パラメーター用のCV入力です。
3. トリガー入力です。4つのパーカッシブな目的のために使用します:
- 内部のディケイエンベロープ・ジェネレーターをトリガーする
- フィジカルモデルとパーカッシブモデルのサウンドにエネルギーを与えサウンドを発生させる
- LEVEL CV インプット [4] をパッチングしない限りは、内部ローパスゲートをトリガーします
- MODEL CV入力の値をサンプル&ホールドします
4. Level CV入力です。内蔵のローパスゲートを開き、出力信号の振幅と明るさを同時にコントロールします。フィジカルモデルやパーカッシブモデルをトリガーする際のアクセント・コントロールとしても機能します。
5. V/Oct CV入力です。Coarse周波数ノブ[B]で設定したルート音に対して、-3〜+7オクターブの範囲で音の基本周波数をコントロールできます。
6.7. 出力はメインの出力(OUT)に加えAUX出力もあります。これらは異なる信号を出力します。AUX出力は、OUTで生成されたメイン信号のバリエーションとなり、ほとんどはモデルごとに異なっています。
Settings
■ 内蔵LPGとエンベロープの調整
2つあるうちの左側の(A)ボタンを押したままにして、以下の動作を行う事で内蔵ローパスゲートとエンベロープを微調整可能です:
- (左側のAボタンを押しながら)TIMBREノブを回して、LPGのレスポンス(VCFAからVCAまで)を調整できます。*VCFA=Fはフィルターのこと。VCAが音量だけの変化なのに対して、VCFAではボリュームが絞られるにつれて高音域をフィルタリングする。
- (左側のAボタンを押しながら)MORPHノブを回して、LPGのリンギング・タイムと内蔵エンベロープのディケイ・タイムを調整できます。
両方の設定値は4つの黄色LEDで表示されます。
■ FREQUENCYノブのレンジ調整
右側の(A)ボタンを押しながら、HARMONICSノブを回し、FREQUENCYノブのレンジを調整します。最初の8段階は、C0±7セミトーン、C1±7セミトーンに対応します。すべてのLEDが点灯している最後の設定は、C0からC8までの8オクターブのフルレンジに対応します。
HARMONICS、TIMBRE、またはMORPHノブを回して設定を調整した後、ノブの位置が対応するパラメーターの元の値と一致しなくなることがあります。
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◎各モデルの詳細 / Synthesis models
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モデル(モード)を切り替える事でLEDの位置と色が変化し、実に多くのサウンドのバリエーションを楽しむことができるのがこのモデルの大きな特徴です。各サウンドの簡単な説明をここに記載します。従来はLEDの色は緑と赤の2色でしたが、ファームウェアV1.2からはオレンジのLEDのモードが追加されています。
classic (グリーンモード①)
古典的なウェーブフォームのペアで構成されるバーチャル・アナログ・シンセシスのモデルです。
HARMONICS: 2つの波形のディチューンを調整します。
TIMBRE: 可変スクエア(幅狭のパルス波形からフルスクエア、ハードシンクフォルマントまで可変していきます)。
MORPH: 可変ソー(ノコギリ波)、三角形からノッチの幅が広がるノコギリ波まで表現が可能です(これはBraidsのCSAWモードです)。
AUX: ハードシンクされた2つの波形の和を出力するバリエーションです。シェイプはMORPHで、デチューニングはHARMONICSで制御されます。
パルス幅が狭かったり、ノッチ幅が広かったりすると無音になります!このトリックは、2つのオシレーターの一方を無音にして、可変スクエアや可変ノコギリを得たい場合に使います。
wshpr=Wave Shaping Oscillator (グリーンモード②)
ウェーブシェイパーとウェーブフォルダーで処理された非対称トライアングル。実はこれはTidesがオーディオ・レートで動作しているときと同じ信号処理チェーンとなります。
HARMONICS: 波形をウェーブシェイピングします。
TIMBRE: ウェーブフォルダーのアマウント調整。
MORPH: 波形の対称性を調整。
AUX: Warpsでも採用されているウェーブフォルダー・カーブ採用のバリアント。
fm=Two Operator FM (グリーンモード③)
2つのサイン波のオシレーターが互いの位相を変調します。
HARMONICS: フリーケンシー・レシオ。
TIMBRE: モジュレーション・インデックス。
MORPH: フィードバックを調整。反時計回り方向でオペレーター1のフェイズ、時計回り方向でオペレーター2のフェイズです。オペレーター2が自身の位相(12時を過ぎるとラフ!)またはオペレーター1の位相(12時前だとカオス!)を変調する形で行われます。
AUX: サブオシレーター。
Note: MORPHをCCWまで回すと、BraidsのWTFMと同じ音域になります。MORPHを完全にCWに回すと、BraidsのFBFMと同じサウンドが再現されます。MORPHを12時方向に回すと、BraidsのFMと同等の穏やかなパレットが得られるようになります。
formant=Granular Formant Oscillator (グリーンモード④)
サイン波のセグメントの乗算、加算、および同期を通じたフォーマントとフィルタ処理された波形のシミュレーション。
HARMONICS: フォルマント1と2の周波数レシオ。
TIMBRE: フォルマントの周波数。
MORPH: フォルマントの幅(width)と形状(shape)。同期した2つのサイン・オシレーターの和が乗算されるウィンドウの形状をコントロールします。
AUX: 正弦波によるフィルター波形のシミュレーションBraidsのZ***モデルを再現したものです。HARMONICSは、フィルタータイプ(ピーキング、LP、BP、HP)をコントロールし、1つのレスポンスから別のレスポンスへとスムーズに変化していきます。
harmonics=Harmonic Oscillator (グリーンモード⑤)
ハーモニクスの加算ミックスによるサイン波。
HARMONICS: スペクトルのバンプの数。一つの大きなバンプから始まり、徐々にその周りに波紋を加えていくように動きます。
TIMBRE: 最も顕著な倍音のインデックス。このコントロールは、バンドパス・フィルターのカットオフ周波数に似たものです。
MORPH: バンプの形状 - フラットでワイドなものから、ピー クでナローなものまで可変します。このコントロールは、バンドパス・フィルターのレゾナンスに似ています。
AUX: ハモンドオルガンのドローバーのハーモニクスのサブセット(周波数比1、2、3、4、6、8、10、12)のバリエーションです。
table=Wavetable Oscillator (グリーンモード⑥)
8x8ウェーブフォームの4バンクをrow(行)と列(column)からアクセスできます。補間あり/なしが調整できます。
HARMONICS: バンクの選択。4つの補間バンクに続いて、同じ4つのバンクが逆の順序で、補間なしで続きます。
- Bank A: 加算合成によって得られるハーモニックの少ない波形(サイン・ハーモニックス、ドローバー・オルガンの波形)。
- Bank B: フォルマント・シンセシスやウェーブシェイピングによって得られるハーモニック豊かな波形。
- Bank C: MI Shruthi-1 / Ambikaのウェーブテーブル、クラシックなウェーブテーブル・シンセやROMプレイバック・シンセからサンプリング。
- Bank D: 他の3つのバンクの波形が半ランダムに組み合わされています。
TIMBRE: 行のインデックス。行の中では波形がスペクトルの明るさでソートされてます(バンクDを除く)。
MORPH: 列のインデックス。
AUX: 5bitのローファイ出力
chrods=Four-note chords (グリーンモード⑦)
バーチャルアナログまたはウェーブテーブルオシレーターが奏でる4音コード。バーチャル・アナログオシレーターは、ビンテージの string&organ machinesが生成するハーモニックに関連した矩形波やノコギリ波形のスタックをエミュレートしています。
HARMONICS: コードスタイル
TIMBRE: コードの転回と移調
MORPH: ウェーブフォーム。ノブの前半は、string-machineのような生の波形(オルガンとストリングスの「ドローバー」の異なる組み合わせ)を選択し、ノブの後半は16の波形を含む小さなウェーブテーブルをスキャンします。
AUX: コードのルート音。
vowel=Vowel & Speech (グリーンモード⑧)
スピーチ合成のアルゴリズムを集めたモデルです。人間の声のようなサウンドを得られます。
HARMONICS: フォルマント・フィルタリング、SAM、LPC母音の間をクロスフェードし、次にLPC Wordsのいくつかのバンクを通過します。
TIMBRE: 『種(species)』の選択、地球外生命体からシマリスまで!このパラメーターは、ピッチとは無関係にフォルマントをシフトアップ/ダウンするか、エミュレートされたLPCチップをアンダークロック/オーバークロックします(ピッチを変えないように適切な補正を行っています)。
MORPH: 音素またはワードセグメントの選択。HARMONICSが11時を過ぎているときは、MORPHノブを回すか、対応する入力にCVを送ることで、言葉のリストをスキャンすることができる。また、トリガー入力[3]をパッチして発話にトリガーをかけたり、FMアッテネーターでイントネーションをコントロールしたり、MORPHアッテネーターでスピードをコントロールすることもできます。
AUX: フィルタリングされていない声帯の信号が出力されます。
cloud=Granular Cloud (レッドモード①)
8つのエンベロープされたノコギリ波形の群れ。Clouds!
HARMONICS: ピッチのランダム化の量。
TIMBRE: グレインの密度。
MORPH: グレインのデュレーションとオーバーラップ。この設定を完全にCWにすると、グレインは互いに融合し、8つのランダムに周波数変調された波形のスタックとなります。
AUX: 正弦波オシレーターを使ったバリエーション。
きれいな 「スーパーソー 」波形を得るには、適度なピッチランダム化とグレイン密度を試してみてください。
f noise=Filtered Noise (レッドモード②)
レゾナント・フィルターで処理された可変クロック・ホワイトノイズ。フィルターのカットオフ周波数は、FREQUENCYノブとV/OCT CV入力でコントロールします。これにより、適切なトラッキングが可能になります!
HARMONICS: LPからBP、HPへのフィルター・レスポンス。
TIMBRE: クロック周波数。
MORPH: フィルター・レゾナンス。
AUX: HARMONICSによって分離を制御される2つのバンドパスフィルターを採用したバリエーション。
p noise=Particle Noise (レッドモード③)
オールパスフィルターやバンドパスフィルターのネットワークで処理されたダストノイズ。
HARMONICS: 周波数のランダム化の量。
TIMBRE: 粒子の密度。
MORPH:フィルタータイプ– 12時位置の前に残響オールパス・ネットワークがあり、その後、次第に共振バンドパス・フィルターが増えます。
AUX: ダストノイズの量
string=Inharmonic String Modeling (レッドモード④)
modal=Moderl Resonator (レッドモード⑤)
3ボイスのポリフォニーに限定された(簡易版)Ringsのモードです。
モジュレーション/ハーモニック・ストリング・シンセシス、モーダル・レゾネーターについての詳細については、Ringsのマニュアルをご参照ください。
TRIG入力がパッチされていない場合、ストリング/レゾネーターはダスト(粒子)ノイズによって励起(高エネルギーな状態が引き起こされた状態)されます。そうでない場合、ストリングはフィルタリングされたホワイトノイズのショートバースト、またはローパスフィルタリングされたクリックによって励起されます。
HARMONICS: 非ハーモニー性の量、またはマテリアルの選択。
TIMBRE: ブライトネス、ダストの密度。
MORPH: ディケイタイム(エナジーを吸収)。
AUX: エキサイター信号(Raw)。
*Ringsより性能の低いプロセッサーを使用しているため、インハーモニック・ストリング・モデリング・モードでは3ボイスのポリフォニー、モーダル・レゾネーター・モードでは24パーシャルを含む1ボイスのポリフォニーに制限されていることに注意してください。Plaitsでは、弦/棒/管の長さが25%に設定されており位置を調整することはできません。フル機能が必要な場合には Rings をお買い求めください。
bass=Analog Bass Drum (レッドモード⑥)
アナログ・バスドラム(キックドラム)に最適なモデル。古典的なドラムマシン回路の特長をシミュレーションしています。OUTでエミュレートされるドラムマシンは、きれいな形のパルスで励起されるブリッジドTネットワークを採用しています。AUXで合成された信号は、周波数変調されたトライアングルVCOを使用し、2つのダイオードでサインに変換され、ダーティなVCAでシェイプされています。
HARMONICS: アタックのシャープネスとオーバードライブの量。
TIMBRE: ブライトネス
MORPH: ディケイタイム
TRIGインプットに信号が接続されていない場合、連続したトーンが生成されます。MORPHノブとCVインプットで振幅をモジュレートできます。
snare=Analog Snare Drum (レッドモード⑦)
アナログ・スネアドラムに最適なモデル。OUTでエミュレートされるドラムマシンは、シェルの各モードに1つずつ、ブリッジされたT-ネットワークの束を採用し、きれいにシェイプされたパルスによって発音します。AUXで合成される信号は、周波数変調された2つのサインVCOをベースに、ハイパス・フィルターされたノイズがミックスされています。
HARMONICS: 高調波成分とノイズ成分のバランス。
TIMBRE: ドラムの異なるモード間のバランス。
MORPH: ディケイタイム。
hi hat=Analog Haihat Drum (レッドモード⑧)
アナログのハイハットサウンドに最適なモデル。OUTもAUXも同様で多くの矩形波オシレーターがメタリックなトーンを生成します。出来上がった信号はクロックノイズとミックスされ、HPFに送られた後、VCAに送られています。OUTが6基の矩形波オシレーターとダーティなトランジスタVCAを使用しているのに対し、AUXは3組の矩形波オシレーターを互いにリングモジュレートし、クリーンでリニアなVCAを使用しています。
HARMONICS: メタリックノイズとフィルターノイズのバランス。
TIMBRE: ハイパスフィルターのカットオフ。
MORPH: ディケイタイム。
フィジカル・モデルとドラム・モデルは、独自のディケイ・エンベロープとフィルターを採用しているため、内蔵LPGは無効になります。
- TRIG入力は信号の合成をトリガーしますが、内蔵LPGはヒットしません。
- TRIG入力をパッチングすると、LEVEL入力がアクセント・コントロールとして機能します。
◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○◎●○
**以下はFirmware 1.2以降(Orangeモードが追加されている場合)
Classic Waveform with Filter(オレンジモード①)
HARMONICS: フィルター/レゾナンスのキャラクターを調整。
反時計回り方向でジェントルな24dB/oct、時計回り方向でハーシュな12dB/octレスポンスになります。
TIMBRE: フィルターのカットオフを調整します。
MORPH: ウェーブフォームとサブレベルを調整します。
OUT:LP出力
AUX:12dB/oct HP出力
Phase Distortion and Modulation(オレンジモード②)
HARMONICS: ディストーション周波数。
TIMBRE: ディストーションアマウント。
MORPH: ディストーション波形の対称性。
OUT:キャリア同期(フェイズシストーション)
AUX:キャリア・フリーランニング(フェイズモジュレーション)
◎DX7 SysEx modes:2-voice, 6-operator FM synth with 32 presets(オレンジモード③④⑤)
HARMONICS: プリセット選択(各モード32ポジション!)。
TIMBRE: モジュレーターのレベル。
MORPH: エンベロープとモジュレーションのストレッチタイム。
OUT:キャリア同期(フェイズシストーション)
AUX:キャリア・フリーランニング(フェイズモジュレーション)
TRIG 入力により、2 つの音色が交互にトリガーされます。TRIG入力をパッチングしない場合は、1つのボイスがドローンとして再生されます。
MORPHノブでエンベロープとモジュレーションをタイムトラベルできます。
LEVEL入力はベロシティ・コントロールで、各プリセットのプログラムに応じてラウドネスや音色を変化させます。
Wave terrain synthesis(オレンジモード⑥)
HARMONICS: Terrain(地形)
TIMBRE: Path Radius(パスの半径)
MORPH: Path Offset(パスのオフセット)
OUT:ダイレクト
AUX:フェイズ
String machine emulation w/stereo filter + chorus(オレンジモード⑦)
HARMONICS: コード
TIMBRE: コーラス/フィルターのアマウント
MORPH: ウェーブフォーム
OUT:ボイス1と3を優勢に出力
AUX:ボイス2と4を優勢に出力
Four variable square voices for chords/ arps(オレンジモード⑧)
HARMONICS: コード
TIMBRE: アルペジオ・タイプまたはコード反転
MORPH: P/W Sync
OUT:矩形波ボイス
AUX:NESトライアングルボイス
TIMBRE attenuverter:エンベロープシェイプ
*TRIG 入力はアルペジエーターをクロックします。
周波数レンジの調整(Firmware V1.2以降)
右側のボタンを押しながらHARMONICSを回すことで、以下の8つの動作モードを選択できます(HARMノブの左いっぱいの位置から。右いっぱいの位置まで)。
1. C0を中心に±7半音チューニング
2. C1 センター +/- 7 セミトーン・チューニング
3. C2 (センターで±7半音チューニング
4. C3 at center +/- 7 セミトーン・チューニング
5. C4 at center +/- 7 セミトーン・チューニング
6. C5 at center +/- 7 セミトーン・チューニング
7. C6 at center +/- 7 セミトーン・チューニング
8. C7 at center +/- 7 セミトーン・チューニング
9. C0~C8フル8オクターブ・レンジ・チューニング
10. オクターブ・モード - オクターブのみ変更し、チューニングは変更しない
a. このモードでは、右ボタンを押したままFREQノブを回し、オクターブのルート・ノートを変更します。
内蔵 ローパスゲートとエンベロープの調整
左側のボタンを押しながら● TIMBREを回します。- TIMBRE:VCFA(左)からVCA(右)への調整
- MORPHでLPGのリンギングタイムとエンベロープのDECAY TIMEを調整。
Advanced topics
◎キャリブレーション
- すべてのCV入力を外します。
- 正確なキーボード・インターフェースまたはMIDI-CVコンバーターのノートCV出力をV/OCT入力に接続します。他のすべてのCV入力は未接続のままにしておきます。
- 両方のボタン (A) を押します。最初のLEDがゆっくりと緑色に点滅します。
- V/OCT入力に正確な1.0Vの電圧を送ります。
- いずれかのボタンを押します。最初のLEDがオレンジ色に点滅します。
- V/OCT入力に正確な3.0Vの電圧を送ります。
- いずれかのボタンを押してください。
◎ファームウェアアップデート
Plaitsのファームウェアアップデートは、通常の電源に接続した状態で、ダウンロードした音声ファイルを再生して実行します。
最初にモジュールからすべての CV 入出力を抜きます。オーディオインターフェース/サウンドカード(スマートフォンの音声)の出力を MODEL CV 入力に接続します。FREQUENCYノブを12時方向に合わせます。左のモデル選択ボタン(A)を押しながら、モジュラーシステムの電源を入れます。
この作業の間に、コンピュータ(やスマートフォン)から別のサウンド(電子メールの通知音、BGMなどにご注意を!)が再生されないことを確認してください。スピーカーやモニターがオーディオインターフェイスに接続されていないことを確認してください。スタジオ以外のオーディオ機器(例えばデスクトップコンピュータのライン出力)では、ゲインを最大まで上げる必要があるかもしれません。
すべての設定が完了したら、ファームウェア・アップデート・ファイルをコンピュータ(やスマートフォン)から再生してください。モジュールがデータを受信している間、4つのLEDの最初のグループはVUメーターとして機能し(信号レベルが最適な場合、2つか3つのLEDが点灯します)、残りの4つのLEDは現在のパケットのどの割合が受信されたかを表します。FREQUENCYノブを調節してゲインを調節してみてください。オーディオファイルが終わりに達すると、モジュールは自動的に再起動します。
信号レベルが不十分な場合、すべてのLEDが赤く点滅します。ボタン(A)を押し、ゲインを上げて再試行してください。それでも改善されない場合は、別のコンピューター/オーディオ・インターフェースから手順を再試行し、シグナル・チェーンに機器やソフトウェア・エフェクト(イコライザー、オートマチック・ゲイン・コントロール、FXプロセッサー)が挿入されていないことを確認してください。
*ファームウェアのアップデートはユーザーの責任で行ってください。
Common issues
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Q:モジュールの電源を入れるたびに設定が消えてしまいます。
A:オクターブ、LPGディケイタイム、LPGレスポンスなど、ボタンとノブのコンボで変更できる設定は、Aボタンのどちらかを押してアクティブ・モデルを変更したときのみ、パーマネント・メモリーに保存されます: * モジュールに使用されているFLASHメモリーは、書き込み回数に制限があります(ただし、かなり大きな回数です)。微調整のたびに設定を保存するのは無駄が多い。* FLASHに設定を保存すると、プロセッサがフリーズしてメモリの新しいページを消去するため、数百ミリ秒の音のずれが生じることがあります。オクターブやLPGの設定は演奏中に調整される可能性があるため、このようなギャップが発生するリスクは避けたい!
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Q:モジュールが妙なクリック音を出す
A:モジュールが最低の周波数レンジに設定されている場合がかります。本マニュアルの「FREQUENCYノブのレンジを調整する」の項をご確認ください。
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Q:TRIG入力が動作しない
A:TRIG入力をパッチしている間に、キャリブレーション手順を誤って入力しましたか?キャリブレーションの手順に従って、モジュールを再キャリブレーションしてください。
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Q:2つのLEDが点灯し、一方が点滅する
A:モジュールが2つのLEDを表示しているときは、MODEL CV入力にゼロ以外の電圧を読み込んでいることを意味します。MODEL CV入力に何も接続されていなくても、モジュールがゼロでない電圧を読み取る理由はいくつかあります:
1、CV入力回路が正しく動作していない。環境に12V電源がない場合は、最後の赤いLEDが常に点灯し、モジュールが音を出しません
2,12Vレールが定格電圧から5%以上ずれているため、CV入力回路が工場出荷時と同じ条件で動作していない。
3,キャリブレーション手順が正しく実行されていないか、誤って入力された。